個人事業主の方々にとって、事業を成長させるための資金調達手段として補助金や助成金はとてもありがたい存在です。
補助金や助成金は国や地方自治体、さらには各種団体が設けている事業支援の制度であり、事業拡大や経営安定、技術革新、働き方改革、環境対策など多様な目的に応じたものがあります。
これらの資金支援は返済義務がないため、個人事業主にとっては経営リスクを抑えつつ新たな挑戦を後押ししてくれる大きな力となります。
補助金や助成金は名称や募集条件、申請方法、募集時期などが多岐にわたるため、それぞれの内容を正確に把握し、適切な制度を選んで申請することが求められます。
本章では2025年下半期に個人事業主が利用可能な代表的な補助金と助成金について見ていきますので、ぜひ参考になさってください。

ものづくり補助金

ものづくり助成金

ものづくり補助金は中小企業や個人事業主が新製品開発や設備投資を通じて生産性向上を図ることを目的に国が支援する代表的な補助金です。
経済産業省の中小企業庁が主催し、製造業やサービス業、IT関連事業を展開する事業者が対象となります。
2025年下半期は第20次の公募が開始されており、7月下旬ころに応募締め切りとなる予定です。
ものづくり補助金はオンラインでの申請受付が中心です。
応募先は中小企業基盤整備機構のウェブサイトを通じて行われ、応募にあたっては詳細な事業計画書の提出が必要となります。
補助率は一般型の場合、補助対象経費の2分の1以内で、特に条件が整った事業者向けには3分の2の補助率が適用される場合があります。
補助金の上限額は通常数百万円に設定されており、設備購入やソフトウェア開発費、試作品の製作費などが対象となります。
申請にあたっては生産性の向上や新技術の活用、地域経済への波及効果などを具体的に説明する必要があり、採択のポイントとなっています。
補助金の支給は原則として後払いであり、先に事業費用を負担する必要があるため資金繰りの工夫も欠かせません。
申請時期の詳細は公式ウェブサイトに随時更新されますので、募集開始のアナウンスがあった際には速やかに情報を確認し、計画的に申請準備を進めることが重要です。

IT導入補助金

IT導入補助金

IT導入補助金は個人事業主等の事業者が事業の効率化や売上向上を目指してITツールを導入する費用の一部を補助する制度です。
こちらも経済産業省が推進しており、申請時はIT導入支援事業者と事前相談し、導入するITツールの選定や申請書類の準備を進めることが求められます。
補助率は導入費用の2分の1~5分の4程度で、対象となるITツールは販売管理や顧客管理、電子決済、ウェブマーケティング関連のソフトウェアやサービスなど多岐にわたります。
IT導入支援事業者を仲介させる形になるので少し面倒と言えば面倒ですが、ITツールといっても幅が広いことから、効果的なツールを無駄なく導入できるよう、個別の方面に明るい専門事業者を介入させることとしています。

具体的には以下のような種別に分けて支援事業者が区分けされています。
①顧客対応・販売支援
②供給・在庫・物流
③総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
④汎用・自動化・分析ツール
⑤決済・債権債務・資金回収
⑥会計・財務・経営
⑦業種固有プロセス

支援事業者を通じて申請が通れば導入費用の一部が補助されるので、効率的な業務運営や顧客サービス向上が期待できます。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は販路開拓や事業継続を支援する補助金であり、個人事業主の多くが対象となる支援制度です。
応募先は商工会や商工会議所で、オンラインでの申請が可能です。
2025年の下半期は第18回公募が対象になります。
補助対象経費は広告宣伝費、店舗改装、展示会出展費、設備投資などです。
地域の商工会議所では申請書作成の支援や事業計画策定のアドバイスも受けられるので、活用することで申請の成功率を高められます。
これらの補助金は地域経済の活性化や販路拡大に直結しやすいため、事業計画にしっかりと反映させることが重要です。

雇用関係助成金

雇用関係助成金

雇用関係助成金は厚生労働省の管轄で、働き方改革や雇用の安定を目的に設けられています。
代表的なものにキャリアアップ助成金働き方改革推進支援助成金があり、個人事業主でも条件を満たせば申請可能です。
申請窓口はハローワークや労働局で、2025年下半期も随時申請が受け付けられています。
内容の改訂や募集要項の更新が頻繁に行われるため、最新情報は厚生労働省の公式ウェブサイトやハローワーク等の窓口で確認することが必要です。
キャリアアップ助成金は有期契約労働者の正社員化や賃金規定の改善を支援し、働き方改革推進支援助成金はテレワーク導入や労働時間管理の改善、健康経営の推進など多様な取組みを支えます。
申請には実施報告書や証明書類の提出が必要で、申請準備は結構な手間がかかります。

自治体が取り扱う補助金

自治体が取り扱う補助金

国だけでなく自治体も事業者支援の補助金を提供しており、地域活性化や観光振興に関する補助金が多いのが特徴です。
個人事業主にとって地域密着型の支援として利用価値が高いといえます。
応募先は各自治体の産業振興課や観光課などで、募集時期は自治体ごとに異なりますが2025年下半期に利用できるものもあるかもしれません。
一度お住いの自治体の関連事業をチェックしてみることをお勧めします。
申請書類には地域経済への貢献や観光客誘致の具体的施策、期待される効果などを盛り込むことが求められます。

申請の注意点と成功のためのポイント

申請の注意点と成功のためのポイント

補助金や助成金の申請は返済不要の資金獲得のため、多くの個人事業主が関心を寄せていますが、成功させるためにはいくつかの重要なポイントがあります。
まずは募集要項を正確に理解し、申請条件を満たしているかを入念に確認することが必要です。
また申請書類は詳細かつ具体的に作成し、事業計画や経費の内訳、導入効果を分かりやすく説明することが求められます。
曖昧な表現や書類の不備は審査に悪影響を及ぼすため、慎重に準備を進めましょう。
申請期限を守ることは基本中の基本ですが、期限直前になると申請が殺到し、トラブルや遅延のリスクが高まるので、できるだけ早めの準備と提出を心がけることが成功率向上につながります。
補助金等は後払いで支給されるのが普通ですから、申請時点で一定の資金を用意しておく必要があります。
資金繰りの計画を十分に立て、補助金支給までの期間を乗り切れるよう準備しましょう。
申請書類の作成や制度の詳細について不安がある場合は、行政書士や中小企業診断士、商工会議所の相談窓口を活用し、専門家の意見やサポートを得ることが賢明です。
専門家のアドバイスにより申請内容の精度が上がり、採択の可能性が高まることが期待できます。

まとめ

本章では個人事業主が使える2025年下半期の補助金・助成金について見てきました。
個人事業主が利用できる補助金・助成金は、多種多様であり、応募先や応募時期も制度ごとに異なります。
それぞれの補助金・助成金の制度内容や申請条件、募集時期を正確に把握し、計画的に申請準備を進めることが個人事業主の資金調達成功の鍵となります。
最新情報は公式ウェブサイトや自治体、関連機関の発表をこまめにチェックし、応募のタイミングを逃さないようにしましょう。