企業経営の目的は利益を生むことであり、売り上げを出さなければ利益は生まれません。
売り上げを継続して出すには資金繰りをしっかり管理することが重要で、経営者の主要な責務になります。
この回では売り上げアップと資金繰り改善を同時に進める方法について見ていきましょう。

売り上げアップと資金繰り改善は同時に起こるとは限らない

売り上げアップと資金繰り改善は同時に起こるとは限らない売り上げが上がることは経営者にとってもちろん嬉しいことです。
売上が上がれば収入が上がって楽になると思いがちですが、必ずしも売り上げがアップしたからといって資金繰りが楽になるとは限りません。
売り上げが上がるということは、取引先一社当たりの販売価額が大きくなることもあれば、販路拡大で取引先が増えるということもあるでしょう。
いずれにしても収入を出すための経費がかかりますから、仕入れ額が増えたり販路拡大の経費がかかったりします。
出費が増えるのはいいとして、出費の時期をしっかり管理しないと資金ショートなどの問題が生じるので資金繰り管理はより重要になります。

それでも売り上げアップは至上命題

それでも売り上げアップは至上命題資金繰り管理が大変になるとしても、会社としては売り上げアップは至上命題ですから止めるわけにはいきません。
現状で売り上げが満足に上がっていないのであれば販売戦略の見直しが必要です。
薄利多売で攻めるか、それとも付加価値を付けて商品単価を上げるかなど、社長の責任で方針を検討しましょう。
薄利多売と付加価値を付与して単価を上げるのとどちらが良いかは商品やサービスによるので、新商品の開発と合わせて考えてください。

新規事業の創出は売り上げアップの基点になり得る

新規事業の創出は売り上げアップの基点になり得る新商品の開発や新規事業の創出は売り上げアップの基点になります。
既存事業でねん出した資金や獲得した顧客などの自社資産を活用できますから、ゼロからのスタートアップと違って事業を軌道に乗せるまでの時間や費用を抑えることができます。
軸になる事業を一つ据えたら、それを軸に別方面の事業乗り出しを考えて売り上げアップを狙いましょう。

資金繰りの改善はテクニックで捉える

資金繰りの改善はテクニックで捉える資金繰りは悩ましい課題ではありますが、少しドライに考えると良いかもしれません。
テクニックとして資金繰りを捉えるとやるべきことがはっきりします。
まずはできるだけ借り入れにたよらない道を考え、銀行に対する依存度を減らすように努力します。
社内で資金繰り表を作成し、入金と出金のタイミングを計って資金ショートを防ぎましょう。
資金繰り表は社長自ら作成しなくても部下に任せてもOKですが、必ず社長自身が目を通して問題が起きないかチェックしてください。
後はショートが起きない範囲で経費を増やし、それを元手に売り上げを上げていくという姿勢が取れれば、売り上げアップと資金繰りの改善を並行して進めることができるでしょう。
資金ショートの危機にはファクタリングが有効で、今日明日までといった緊急事態でもすぐに手元資金を確保できます。
弊社でも急ぎの事案で多くの相談がありますので、ぜひご活用頂ければと思います。

まとめ

この回では売り上げアップと資金繰り改善を同時に進める方法について見てきました。
基本的に売り上げが上がれば経費が増え資金繰りの管理はより大変になるので、その意識は事前に持っておくようにしてください。
売り上げアップは販売戦略の見直しや新規事業の展開などで進めつつ、資金繰り管理は資金繰り表を作って資金ショートの落とし穴を回避できれば両立が可能になります。
社長主導で両立を実現できるよう、ぜひ手腕を振るってください。