日本経済は安倍政権以来デフレからの脱却を目指してきましたが、最近になって日銀総裁からもやっとインフレ基調にあるとの表現が聞かれるようになりました。
ただし海外情勢などを理由に悪い物価高の様相もまだ残っていますし、今後の日本経済がどうなるのか気になりますね。
今回は景気の動向や株価などを見ながら、今後の金融政策などについて考察してみたいと思います。
GDPのマイナス成長が二期連続?
最初に残念なニュースから取り上げさせて頂きますが、日本のGDP(国内総生産)が二期連続でマイナスになり、景気後退を憂う声が聞かれます。
従来、日本のGDPはアメリカに次いで二位でしたが、かなり前に中国に抜かれ三位となっていたところ、今般の発表でドイツにも抜かれ世界4位に落ち込んだことが公表されています。
日本は経済力で世界の地位を保っている国ですから、GDPが落ち込むことは憂慮すべき事態と言えるのは確かです。
それでもマイナス金利政策は解除されるのか?
通常、景気が後退局面にある時、金融政策としては金利を引き下げ、企業が資金を借りやすいようにするのが基本とされています。
最近日銀はこれまでのマイナス金利政策を見直すことを公表していますが、今般のGDP低下を受けてその予定をあらためるのでしょうか?
大方の予想ではマイナス金利解除のシナリオはこのまま継続されると考えられています。
今後の賃金上昇と物価上昇が並行する望ましい経済を後押しするために必要と考えられることから、日銀の姿勢に修正は出ないだろうと考えられます。
株価の上昇をどう捉える?
現在、日本の株はバブル以来の高騰を見せており、その筋からは歓迎の声が聞かれます。
この株高の背景には、前項で見たように日銀が賃金上昇および正しい物価高を後押しする姿勢がアピールされているので、日本株の期待が上がっていることが要因の一つと考えられます。
ただ、一般的に賃金上昇と物価上昇の好循環は簡単には定着しないとされています。
一時的にその観測が見られても、継続できないと期待観測が萎んでしまい、株価上昇の抑制要因となります。
今後の金融政策は?
上で見たように日銀のマイナス金利政策の解除についてはシナリオの修正は恐らくないと考えられています。
マイナス金利を解除した後、ゼロ金利を超えてプラス金利まで大幅に踏み込むかどうかについては識者によって見解が分かれます。
大筋の見かたとしてはプラス金利まで踏みこむことは近々は無いだろうとの見方が強いようです。
踏み込むとしたら翌年以降になるのではという意見もあります。
ここら辺の予想は正直難しいですね。
まとめ
さて今回は国内の景気の動向や株価などを見ながら、今後の金融政策について考えてみました。
GDPの低下は嘆くべきところで、経済力を落とした日本が世界の中でどのような立ち位置となるのか心配な面もあります。
ただ経済を相対的に考えれば他国も様々な要因で経済情勢は変化しますから、国内経済を盛り上げれば再び返り咲くことは不可能ではありません。
国民としては期待感を失わず、国力増進に寄与していきたいものです。